徳島県農業会議/農業雇用改善事業「農の労務管理ガイド」
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農の労務管理ポイント
 /農作業事故と労災保険制度

農作業事故と労働安全・衛生管理

●みんなで無くそう農作業事故!

1.減らない農作業死亡事故

減らない農作業死亡率

農作業による死亡事故は、毎年400人前後で推移しております。毎日一人以上の方が全国のどかで農作業事故で亡くなっています。

建設業分野では、安全対策の徹底で死亡事故の発生は大幅に減少していますが農業分野では、 逆に増加基調にあります。これまで最も危険な業種だといわれてきた建設業分野ですが、今では農業が最も危険な業種であると指摘されています。

農作業事故死と他産業労災事故死、交通事故死、建設業事故死の推移

農作業事故死と他産業労災事故死、交通事故死、建設業事故死の推移

昭和46年から現在までの40年間で、交通事故死件数、建設業事故死件数、他産業労災事故死件数は急ピッチで減少していますが、農作業事故死の件数は一向に減少する気配はありません。

建設業の場合は雇用労働が中心で、労働法規制の対象として、労災の発生件数はもとより、事故原因の究明と個別の改善勧告がなされ、徹底して事業主責任が追及されることで、各事業ぐるみで労働安全運動が組織的に行われてきました。

しかし、農作業事故のような場合は、農業そのものが個別経営による家族労働が中心であり、法規制の対象外で、農作業事故の発生件数や事故原因が組織的に究明されていないため、事故の経験がそれぞれ個人内部に留まってしまい、個人情報が多くの農業者の共有財産とはなっていないことから、労災撲滅運動のように事業所ぐるみ、組織ぐるみの農作業安全運動には至っていないのが現状です。

徳島県における農作業事故の発生状況

徳島県における農作業事故の発生状況

徳島県においても農作業事故の発生件数は増加傾向にあり、平成23年度は過去最多の件数となりました。このうち毎年4〜6人が農作業死亡事故で亡くなっておりますが、6割の方は農業機械作業時の事故で亡くなっています。

2.事故区分別死亡事故の発生件数

事故区分別死亡事故の発生件数

農作業による死亡事故発生件数を事故区分別にみると、農業機械作業事故による死亡件数が全体の7割を占めています。

徳島県の農作業死亡事故件数(H14年〜H23年)

徳島県の農作業死亡事故件数(H14年〜H23年)

徳島県においても平成14年から平成23年の10年間で、死亡事故が48件発生しており、そのうち農業機械作業事故による死亡者が58%で6割近くを占めています。

3.年齢階層別死亡事故の推移

年齢階層別死亡事故の推移

農作業による死亡事故発生件数を年齢別にみると、65歳以上の年齢階層が全体の3/4を占めています。

4.機種別機械作業事故件数の推移

機種別機械作業事故件数の推移

農業機械作業事故による死亡件数をみると、約半数は乗用トラクター作業による死亡事故です。これに歩行型トラクターの死亡事故件数を加えると、死亡事故割合はもっと高くなります。

徳島県における機種別機械作業事故件数

徳島県における機種別機械作業事故件数

徳島県においても平成14年〜平成23年の10年間で、農業機械作業事故で死亡した28件のうち、乗用型トラクター作業による死亡事故が13件と全体の48%を占め、歩行型トラクターの死亡事故を併せると、半数以上がトラクター作業による事故で死亡していることがわかります。

機械作業の原因別死亡事故件数

機械作業の原因別死亡事故件数

農業機械作業による死亡事故について、その原因別の死亡事故件数を見ると、乗用トラクターの「転落・転倒」、小型トラクター等による「挟まれに等」よる死亡事故が目立っています。

乗用トラクターでは、安全キャブ・フレームがあることで、「転落・転倒時の死亡率」を1/8に抑える効果があるといわれています。その上で、ヘルメットとシートベルトを締めると安全性はもっと高くなります。

トラクターが、転倒しやすい理由

トラクターが、転倒しやすい理由

では、なぜ乗用トラクターには死亡事故が多いのか考えてみましょう。

乗用トラクターは、タイヤも大きく重心位置が高いことや、前輪軸が一点で支えられていることから、左右前方にバランスを崩しやすい乗り物でバランス的には三輪車と同様です。

傾斜地や進入路の未整備など構造的に危険な場所では、更にバランスを崩しやすくなりますので、作業現場の点検・整備が欠かせません。

5.時間帯・月別による農作業事故の発生状況

時間帯・月別による農作業事故の発生状況

農作業事故が発生する割合は、一日の時間帯によっても異なります。事故発生ピークは午前と午後に1回ずつあります。午前中は昼休み前の11時と終業前の16時の2回です。

これらは、いずれも疲労の蓄積等が原因で判断力が低下するなど、ヒュ−マンエラーに加え、作業予定時刻までに片づけたいといった焦り作業などが重なって事故が起きやすくなってくるものと考えられますが、午前と午後に適宜、休憩をとることが大切です。

月別の事故発生状況

月別の事故発生状況

また、農作業事故発生状況を月別に見ても、発生にピークがあります。これは機械作業体系が整った水稲作の作業時期と一致し、1年のうち5月〜8月までが事故発生割合が高くなります。

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