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農の労務管理ポイント
 /労働条件に関する基準

労働時間、休憩、休日

1.法定労働時間、所定労働時間とは

労働基準法では、休憩時間を除き1週40時間、1日8時間を超えて働かせてはならないことになっていますが、この労働基準法で定められた労働時間のことを法定労働時間といいます。

所定労働時間とは、事業所ごとに定められた労働時間をいいます。例えば、始業時刻が8時で、終業時刻が17時、その間休憩時間が1時間あれば、所定労働時間は8時間(17−8−1)になります。

2.農業分野における所定労働時間の設定

農業分野においては、労働基準法上、労働時間等が適用除外となっていますので、法定労働時間は、農業には適用しません。たとえば、使用者は、労働者に対して休憩時間を除き1日に8時間を超えて労働させてもよく、同じように1週間に40時間を超えて労働させることもできます。

農業が労働時間等の適用除外となっているのは、@事業の性質上、天候等の自然条件に左右される、A事業及び労働の性質から1日8時間とか週休制等の規制になじまない、B天候の悪い日、農閑期等に適宜に休養が取れるので労働者保護に欠けるところがないなどが、その理由です。

このように、農業は、1日の所定労働時間や1週間の所定労働時間、または1ヵ月の所定労働時間を自由に設定することが可能です。  
最近の農業は、経営が高度化し、雇用も通年化するなど大きく変化しておりますが、他産業を下回るような労働条件では、優秀な人材が確保できなくなることから、所定労働時間の設定にあたってはできるだけ法定労働時間に近づける努力が必要となります

■労働時間の設定の例

農業のように、天候等の自然条件に大きく左右される場合や、農繁期と農閑期のように繁閑の差がある場合は、労働時間を柔軟に対応できるように設定するとよいでしょう。

<例>他産業並みに労働時間を「1日8時間、1週40時間」とする場合(就業規則等での定め方)

労働時間は、休憩時間を除き1日8時間以内、1週間当たり40時間以内とする。ただし、繁忙期は、この時間を超えることがある。なお、1カ月当たりの所定労働時間は、次のように定める

月の日数 所定労働時間
31日・・・・・・・・・・ 40時間×(31日÷7日)≒177時間
30日・・・・・・・・・・ 40時間×(30日÷7日)≒171時間
29日・・・・・・・・・・ 40時間×(29日÷7日)≒165時間
28日・・・・・・・・・・ 40時間×(28日÷7日)=160時間

 

3.変形労働時間制とは

労働基準法では、1日8時間、1週40時間を超えて労働させてはならないというように、1日と1週の最長労働時間を定めていますが、変形労働時間制とはこの例外処置で、農繁期と農閑期のように、季節によって労働の繁閑に大きな差がある場合、労働の繁閑の差を利用して休日を増やすなど労働時間の柔軟性を高めることで、効率的に働くことを目的とする制度です。

変形労働時間制は、労働基準法で定められた手続を行えば、1か月、あるいは1年の一定の変形期間(変形労働時間の対象期間)を平均して、1週間の労働時間が40時間を超えていなければ、特定の日や週に法定労働時間を超えて労働させることができる制度で、割増賃金の対象とはなりません。

4. 「36協定」と時間外労働の限度

労働基準法は、1週40時間、1日8時間労働と1週間に最低1日の休日を原則としていますが、労働基準法第36条により時間外労働・休日労働に関する協定(以下「36協定」)を締結し、所轄労働基準監督署長に届け出ることを要件として、時間外労働として1日または1週の法定労働時間を超えて労働させ、あるいは休日労働として1週1日または4週4日の法定休日に労働させることを認めています。

■外国人技能実習生には必須

農業では、労働基準法の労働時間関係が適用除外ですから、36協定の締結や所轄労働基準監督署長への届出は必要ありません。ただし、外国人技能実習生に対しては労働時間関係の労働条件について他産業に準拠するよう指導されていますので、外国人技能実習生に時間外労働や休日労働をさせるには事前に「36協定」の締結及び届出を済ますことが必要になります。
36協定に記載する「延長することができる時間」は、外国人技能実習生と結んだ雇用契約書の「所定時間外労働」欄に記載した時間の範囲内となり、「1日」と「1ヶ月」及び「1年」で定めます。なお、協定で定めた時間を超えて労働させることはできませんので注意してください。

■労働時間を超えて時間外労働をさせる場合の限度

法定労働時間(1日8時間、1週40時間)を超えて時間外労働をさせる場合は、次の時間数を限度とします。

期間 一般 1年単位の変形
1週間 15時間 14時間
1ヶ月 45時間 42時間
3ヶ月 120時間 110時間
1年間 360時間 320時間

 

5.休憩

休憩については、労働基準法で次のように定めています。
@労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない
A休憩時間は、原則として一斉に与えなければならない
B使用者は、休憩時間を自由に利用させなければならない

■農業分野の特例:休憩の適用除外

労働基準法上、使用者は労働時間が6時間を超える場合においては少なくとも45分、8時間を超える場合においては少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならないとされていますが、農業において労働者には、休憩時間を与えずに働かせても差し支えがありません。
休憩を与えなくても農業従事者は何時でも自由に休憩がとれるため、法律で規制する必要がないというのが理由です。

6.休日

労働基準法で、使用者は労働者に毎週少なくとも1回の休日を与えるよう定めています。ただし、例外として4週間を通じ4日以上の休日を与えることも認められています。

■農業の特例:休日の適用除外

労働基準法上、使用者は労働者に対して、毎週少なくとも1回の休日を与えなければならないとされていますが、農業において使用者は、労働者に対して毎週少なくとも1回の休日を与えなくても差し支えがありません。

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